玉川上水沿いのジャングルからの徒然なひとりごと

夢のエルベドイツケーキ

2014-12-25 Thu 18:57

タイトルのケーキの名前を聞いて、
♫チャンチャンチャン チャンチャンチャン♪
と昔のCMで流れていたあの音楽がすぐに出て来るのは
福岡県民で昭和の記憶が濃厚な世代だと思う。
どう見てもバタークリームっぽいクリームに
ドレンチェリーの乗っかったケーキを
瞼が青白い白人の子供がほおばるあの映像は、
ヤマ○キのパン販売店しか近所に無かったイナカの子供に
否応なくバタ臭い(古)強烈な印象を残した。

それにしてもあのCM、全体的になんだかやけに
ほの暗い場所だったような記憶があるのだが…
当時の不自然なほど明るい照明のスタジオ撮影ではなさそうだ。
本場でロケしたのだろうか。
そのヨーロッパ的暗さの照明のためか、
あるいは日本のケーキとは趣きの違うボリューム感のためか、
「ケーキ自体が美味しそう、食べてる様が楽しそう」というより
リアルな世界の筈なのに何かの夢の中のような
そんな不思議感覚がそのCMにはあった。

後から思えば、あのCMのバックの音楽は
映画「鬼畜」の曲のような、伝統的な調子の中に
怖いものを感じさせたのかもしれない。

そんなだから、TVで頻繁に見るCMだったのに
「エルベドイツケーキ」は自分にとっては何かふわふわした
非日常の世界の物で、実際食べた記憶は無い。

そして長年同じフィルムでCMを流していたため
時代のセンスとズレて来ていたのを子供心にだんだんと感じ始めたことも
一層、そこのケーキは簡単に手に入らない、もしかしたら
白昼夢なのかもというくらいの刷り込みとなった。

141223_1710.jpg
天神にある故黒川紀章氏設計の某銀行ビルもクリスマス。
夕方5時過ぎなんだけどなんか気のせいか明るくなった…?
冬至は昨日だったんですが。


で、実はそのエルベドイツケーキが千鳥饅頭関係だった
というのを知ったのも数年前だ。
あのCMの、日本のものでは無い空気感と、千鳥饅頭というのが
全く結びつかなかった。
涼しい季節になってケーキが美味しそうになった頃、
せっかくこっちに来たのだから、古いCMの中の世界で
終わらせるのではなく、実際に行ってみようと
ふと思い立った。
今はシュトーレンも売っているのではないかという
そういう時期的な期待もあった。

食べログで見ると、チョコレートケーキが絶品とある。
シュトーレンが無ければ、チョコレートケーキでもいいし。
と、地下鉄赤坂駅で降りて、頭に入れた地図に沿って
歩き始めた。

でも、もう着いていい頃にその店が、無いのだ。

目指す赤坂2丁目のバス停はもう通り過ぎた。
そして3丁目になり、先には護国神社が見えて来た。おかしい。
うーん、けやき通り沿いに有るから、見落とす筈は
無いのだが…

そういや、通り過ぎた道すがら貸店舗になっている物件が2つくらい
あったな…イヤな予感がする…

と思って引き返す。
そして、どうやら、目指していた夢の中のケーキ屋は
ほんとに夢になってしまったようだと悟った。

多分ココ、の場所がコンビニになっていて、そのコンビニも
もう閉店、さびしく窓に白い紙を貼った状態の建物と
なっていた。

141125_15.jpg
11月末の博多駅前。クリスマスイルミネーションの飾り付けが始まっていた。

エルベを展開していた千鳥屋は福岡を本拠地とする老舗だが
数十年前からこのけやき通りの場所で営業していたパンとケーキの店
「ヴァイセ・ローゼ」は2008年に改装され「エルベ」として
営業していたらしい。
しかしそれから3年後に閉店したとは…

千鳥屋系列の店舗は他にもあるが、「エルベ」としては
もうやっていないようだ。
なので、ドイツ系のお菓子は手に入らなくなってしまった。
…ということらしい。

なにせ、食べログに2011年の時点でのエルベの記事があるのに、
その後の情報が更新されておらず、閉店報告もされていないのだから…
近所に移転したのかもと期待していろいろ検索して、
やはりけやき通り店は閉じたと知った。
うーん、閉店・移転の情報は、シンプルな検索ワードで
すぐに分るようにしておいてほしいと
数十年福岡にいなかったUターン組としては思うのだ。

141224_20.jpg
この日夜博多駅のクリスマスマーケットでサンタの蜜蝋キャンドルゲット。

博多駅に長年入ってた地元デパートの井筒屋が撤退し
新駅ビルになって阪急が入った。
今建築中の隣接するビルには丸井が入ると聞く。
以前には天神の一等地の角に君臨していた岩田屋が
パルコにその場を明け渡したし、
歩くのを嫌うせっかちな福岡人には僅かな距離でも
客足が大きく左右するらしく、天神の百貨店戦争は
熾烈だった。

その天神にある大丸の地下に、これもまた元々は千鳥屋系列の
ドイツ系パン屋「スベンスカ」があったのだが、
何度か行くうちにそこがAfternoon T○aに替わっていて
スベンスカは小さい別の売り場に移動していた。
そこにも何度か行っていたが、移動して数ヶ月、
今月でとうとう大丸から撤退してしまった。
(お店の方によるとスベンスカのパンは今後今泉のBROT LAND
 で買うことになるようですがもうここ1軒が砦ってこと?
博多駅界隈に出店して欲しいなあ…)

かつてのスベンスカ売り場のAfternoon Te○の隣には
メゾンカイザーがあり、わんさか人が入っているのを見ると
そのどっちもあった東京から来た身としては、
地元企業のほうに続いて欲しかったと
そんなふうに思えてしまう。いや、無かったブランドが
来ると買いたくなる気持ちはすごくわかるんだけど。

141224_2018.jpg
サンタの頭がボーボー燃えてます。

美味しいものが多い福岡、地元で続いて来たから
全てがイコール美味しいと言うわけでもないだろう。
時流というものもあるし競争は熾烈だ。老舗が生き残るのも難しい。
(スベンスカのパンは美味しいと思います)
しかし全国的に広げているブランドが来る事で、
それまで地元でファンのいたお店がひっそり縮小していくのは
やはり、どうにも寂しい。
そこにしかなかった店が無くなり、他の地域にもある大手資本の店ばかりが
増えるのは、騒がしい店では落ち着けなくなった中年としては面白くない。

見た目の派手さは無いが、しっかりした生地の
ドイツ系のパンやケーキのファンとしては、
ちょっとしょっぱい祝日の赤坂のウォーキングだった。

141225.jpg
そんな訳でクリスマスは近所のおいしいベーカリーのパネトーネ。
古賀から移転してきたコネットというお店なんだが美味しいし続いて欲しいなあお願いします


2017.7.1追記
映画「鬼畜」の曲に例えてしまったこのエルベCMのBGMですが、
なんと!元曲を紹介してくださった方が!ありがとうございます。
Janko Nilovic(ヤンコ・二ロヴィッチ)というフランスの作曲家が
1970年代初頭に業務用のライブラリー音楽として作った作品で、
"Manѐge Aux Tuileries"←曲はこちらをクリック
…ということでした。

…いったい何十年ぶりにこの曲を聴いたやら…(感涙)
いろいろ便利な世の中になったものです。ブログに書かなければ
この曲を教えていただける事もなかったと思うと。本当に。
嗅覚も記憶を呼び起こすといいますが、あれだけ見たCMの曲、耳は忘れてませんねぇ。
はぁ。ますますエルベドイツケーキ、復活しないかなあ。

さくっと検索してみたら、1973年作のアルバムで、ニロヴィッチ氏は
DJを生業にしている方にはジャズファンクで有名な職業作曲家らしいです。
多彩なジャンルの曲を作れる人なのか、このアルバムでは遊園地のイメージの
曲が収められてるようで。
タイトル、最初翻訳ソフトに「フランス語じゃないっすよ」と拒否られたのだけど
どうも"Manege"らしく、そうすると「チュイルリー公園のメリーゴーランド」という、ナットクの翻訳結果が出ました。
うんうん、確かに、エルベのあの曲、遊園地の怖さだったわ。
ケーキがちょっと特別なものだった頃の憧れみたいなものも感じられて
この曲選んだ人のセンスすばらしい。


↑リンク先に飛び損なった方はこちらをどうぞ。
huruken4989さま、ありがとうございました。

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これって大丈夫なのか?

2014-12-21 Sun 12:40

近所では田んぼや緑地だったところが急ピッチで
住宅開発されているので、あちこちにマンションの
モデルルームや住宅会社のオフィスが出来ていたりする。

そんな中、AEON MALLの向かいという
とってもいい場所に去年できたこの事務所。

140817_17.jpg

コレを見て、「あ、○ーベルハウス… ってあれ??」
と思う人が多いのではと。

酷似しているのだが、レッキとした別会社。

ドイツらしく頑丈さをウリにしているヘー○ルハウスとは
またちょっと違い、経済的な家を目指している(らしい)
住宅会社のようなのだが、それにしてももうちょっと
このCIは何とかならんかったのか、と言いたくもなる。

格安衣料とかの会社ならともかく、数千万を投じる住宅の
CIがこんなにパチもん臭くては、いろいろ心配になる。
…と思うのは私だけなんだろうか?
消費税アップ前の駆け込み需要の反動で、今は郊外の戸建ての条件が
非常に厳しいと聞いている。
低価格で大量に販売という手法でのしてきた会社が今後も
そのままでいられるのか謎だが、1千万円住宅というのも
割と見かけるようになったし、メーカーはさぞかし大変だろう。

140817_1715.jpg

そしたら、最近ここのオフィスから目と鼻の先に
ヘーベ○ハウスが住宅を建て始めた。
そんなわけで、例のおうちのマークが。

あ、なるほど。
屋根を上げてる腕が反対側なんですね。
いやいやいや。

あのオフィスを見た人が結果的にヘー○ルを
選択したというわけでも無いだろうが、
私が特許庁ならこのマーク、絶対認可しないけどなあ

141215.jpg

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選択肢

2014-12-15 Mon 16:46

選挙が終わった。

福岡に越して来て初の選挙で、もちろんちゃんと
投票用紙も届いた訳なので最寄り投票会場へ行ったが
学校の体育館というのが実に久しぶりだった。
小平では地域センターが会場だったから。

ついつい体育館だから靴脱がないと、と
下駄箱のところで脱ぎかけたが
土足対応になっていた。今はこうなんですねー
下準備大変だろうと思う。

投票終わったらNHKと朝日新聞がアンケートを、というので
断る理由も無いから応じたけど、おそらく自分の書いた内容は
開票結果を見る限り少数派なんだと思う。

なにせ、今回こっちでさぁ誰に一票を入れようかと
あらためて選挙公報を見ると、驚く程まず候補者が少ないのだ。
え?たった3人??
確かにいつも通る道にいつまでたってもポスターが3枚しか
貼られてないなあと思ってたけどまさか3人とは。
しかも信条からしてこの人に入れたいという候補者が皆無。
かといって白紙というのは結局現政権に「お叱り承りました」
と言われるだけで痛くも痒くもないんで、
ムリヤリ投票したけど…

今回特に感じたんだが、投票日前から大手新聞が
「自公で2/3超えか」とか連日のように予想をするのは
あれは選挙法にひっかからないのかとさえ思う。
マジメに投票に行く、現状を今更変えたく無いお年寄りは
放っといても投票に行くが、ただでさえ休日の自分の時間を
無駄なことに費やしたく無いと考える若年層は
事前にそういう流れを感じると「どうせそうなら俺1人反対票を
投じたって」となるに決まってる。

そしてそういうファッショによってこういう政権は支えられている
ことになるんだが…少なくとも文句があるならば
投票には行った方がいいと私は思っている。
2週間、一切の予想報道は禁止ってするほうが、
他の雑音を排して有権者一人一人が考えられて
結果的にいいのではないかと思うんだけど。

選挙でインチキがされているとかいろいろ噂がありますが
それにしたって行っていないとそれに対して文句も言えないし。

で、投票終わって帰る道すがら家人が言った。
「投票箱、紙製だったよ。気付いた?」

え?あれって紙なの?
金属製じゃないの?
東京で投票してた時のって金属のじゃなかったっけ?
コスト安とかリサイクルで地球に優しいとか言うらしいけど
金属のほうがずっと使い回せるんじゃ…

あと、不思議なんだけど、なんで投票用紙って
鉛筆で記入なんでしょうかねえ。
消せるしこんなのいくらでも。
てなわけで私はボールペン持参して書きました。
家人は油性マジックで大書したそうです。
でも、何も言われなかったしそもそもそんな決まり無いし。

選挙結果にどうこう言うつもりは無い。
この地域に関しては候補者の顔ぶれ見れば、
そういう結果になるだろうというのはもう最初からわかる。
しかし、どうひいき目に見ても、
首相の父親が大株主だった会社が選挙の集計やってるって、
すごーくおかしいと思うんですけど?

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雪がちらつく冷え込む12月だってのに、クローバーの白い花や菜の花が咲いている福岡なんですが、
よく見ると…カラスノエンドウまで咲いてるよ??


なんとなく、林芙美子の物言いが今の流れに足りない感じがするので
門司港にある旧門司三井倶楽部で保存展示されている、
戦後すぐ林芙美子が川端康成に宛てて書いた手紙から抜粋。

「放浪記」で当時の天皇や皇族への正直な、ため息にも似た
表現をしている人が、戦時中は「軍部に協力した物書き」
だったとして戦後批判されたのは不思議だったのだが、
たとえ「私は兵隊が好きだ」と書いていても、この戦後すぐの
9月に、のびのびとした率直な文体で書かれたこの手紙が
本心だったのだろうと思える。
手紙の冒頭と結びも飾り気が無くていかにも林芙美子らしくて
これから6年、とにかく求められるまま書き続け、
死期を早めたと言われるが、自由な時代が来たと思えば
書きたいものを書き、それを求められるうちに
亡くなったのは、物書き冥利というべきか。

お元気でいらっしゃいますか
案じております
(中略)
これから嘘を云はない
いゝものがかけるのハ
うれしいです それだけです
それだけでも 生きていたいです
奥様によろしく
元氣でゐて下さいませ

九月八日 林芙美子
川端康成様

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冬のおとも

2014-12-07 Sun 16:19

何度も登場させているpeople treeのチョコレート。
チョコレートは季節品なのだという事を
あらためて感じさせる。

ここのチョコは甘味もしつこくなく、驚くほど
しつこくない食感に、ついついぱくぱく食べてしまいそうになる。
が、チョコはチョコ。
コレステロール値の高いワタクシは「少しずつ」と
己に言い聞かせながら食べるのだが、
今年新発売のこの「デザートバー」という、中にフィリングが
入っているタイプのチョコにはまいった。

トリュフのようにこってりしたフィリングではなく
ほかっと軽い食感なので、
一層ぱくぱくいってしまいそうになるのだ。

福岡でこれを置いてるお店を探したら
コスメキッチンにあった。
11月に入っても月末近くまで気温が高かったから
九州地域でこのデザートバーが販売開始になる11月中旬の予定が
もしかして繰り下げになるのでは、と思っていたが
予定通り入荷していたようだ。

人気のチョコレート、見つけた時に買うのがよさそうだと
お店にあった全種を迷わず購入。

141127.jpg
上からイチゴ、ミルク、レモン、コーヒー、そしてココナッツ&マンゴー。

まずイチゴから食べてみたが、酸っぱめの中身が
ほんとにちゃんとイチゴの味で、あとをひく美味しさ。
実際、2人で半分づつ、すぐに食べてしまった。

141129_22.jpg
切るとこんな感じです。

ミルクも、レモンもどれも大変おいしく
この調子だとあっという間に全種無くなってしまいそうなので
さすがに箱に入れて食べる頻度をセーブしている。

141204_14.jpg
気持ちが焦って手で割ったらこんな惨状に。
これはミルク。ほんわかしたミルクの風味がもうほんとに…


もちろん、フィリング無しのスタンダードな板チョコも
とても美味しく、今回初展開の「レモン&ジンジャー」
と「カラメルクリスプ」をまず購入してみたのだが、
どちらもものすごくツボな組み合わせだった。

ホワイトチョコにレモンと生姜という組み合わせ、
なかなかマニアックだと思うのだが、鮮烈で爽やかで
カレーの時のデザートなんかにも合いそうだ。
カラメル〜はよくあるクランチチョコがナッツでカリカリ
しているのではなく、カラメルがその役目なので
香ばしくちょっとビターな風味もする。
とても美味しいが、なにせクランチが言ってみれば飴なので
食後は歯磨きをしたほうが良さそうだ。

141127_1.jpg
食べかけですが。

寒い時に暖かくして、おいしいチョコを少しだけ食べるのが、
これから本番の冬の贅沢のひとつ。

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