2015-09

とりあえず隠すのはよくない

川島なお美氏が亡くなったというのは、舞台降板のニュースから
薄々予感していたとはいえ、いくらなんでもそこからが
早過ぎた、という驚きがあった。

会見の時もあれほど痩せていてはきっと立っているのも辛かった筈だ。
なぜ痩せてるのにノースリーブのドレスを着るのだろうと思ったが
それでも今井氏より悲惨な印象が自分にはしなかったのは顔が理由だろうか。
きれいにお化粧をして笑顔でいたからだと思う。
そこはさすがに女優だ。
彼女自身本当に復帰を考えていたのかはわからないが、
直前まで女優としての姿を印象付け、家で旦那さんに看取ってもらった
というのは、亡くなり方として幸せではなかっただろうか。
もちろん、何が幸せというのはそれをその本人が望んでいるなら
だけど、あくまでも。

母親の死の際思ったのは、自分の意思がはっきりしているうちに
どうやって死にたいか、を言っておくことの大切さだった。
実の身内でもなかなか当人に聞けないソレを、姑の樹木希林に
聞いたモックン、タダモノではない。
あれで、私の中でヒソカにモックンの株が上がった。

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今年は急に涼しくなったけど、やはり燕が9月に入るとぱたりと居なくなった。早かった…
これは今年3月19日の初飛来の時の写真。


それにしても川島なお美氏のニュースの直前にも、若くして急死、
闘病の末死亡、の有名人のニュースがたて続けに出ていた気がする。
(野球関係者2名、漫画家1名)
そして進行の早い癌の話も、有名人に限らずよく聞くのだ。
なんかこの2、3年、気付かないうちに「あれ?あの人亡くなってたの?」
という事が多い。
それも自分より若い人だったりするから、決して自分がBBAになったから
自動的に周囲が高齢になっただけという理由だけではないだろう。

日本人の死因2人に1人がガン、がもうすぐ3人に2人、になると
いわれている。
あくまで死因であって、ガンも患ってるけど心臓で逝った、等の
ケースも含めるとなんでこんなに?と思う。
そして気付けば、本当に気付けばいつの間にか、という感じで
「がん登録法」なる法律が可決してしまってるし。
来年一月から施行、これで全国の病院のがん患者の情報がお国様に
吸い上げられ、国のデータベースとして管理されることになるのだが、
「癌患者の救済、癌の予防」などのほんとに効果的な対策に
その情報が使われるのか?
そこらへんが、なんかすごーく気になる。
だって、福島で今判明している子供の甲状腺がんの事実だって、
一体どれほど知らされているというのだろう?
どれだけ症例が増えても、きっと国は「事故とは関係無い」
と主張し、IAEAもそれを後押しするだろう。
IAEAはあくまで「原子力を利用するのを肯定する」機関なのだから。

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電線に止まる黒いカラスみたいな鳥。鳴き声もカラスに似て濁音系だけど
さて何でしょう?


山本太郎氏のことを「御大」中曽根氏が批判したそうだが、
それこそご本人が言っていた様に
「(反対する)学者の頬を札束で叩いて」
日本にドカドカ原発を誘致したのはこのお方ではなかったか。
そしてその息子の弘文氏は、あのJCO事故で大量被曝した作業員の
大内さんが手の施し様がなくなり亡くなった日、科学技術庁長官として
「この事故でわが国の原子力政策は大きく変わらない。
すぐ代替エネルギーというわけにはいかない」

と、こともあろうに病院内での会見でのたまわった。
翌年2月には、「臨界事故で科技庁の行政責任は無かった」
とも発言している。既にこの事故はカタがついたとでも言いたかったのだろうが
後の4月に亡くなったもう一人の被曝作業員篠原さんはこの時治療中だったというのに。
この発言には当時の茨城県知事が「住民感情に甚だ配慮を
欠くもので、極めて遺憾だ」と抗議した。
今ならSNSであっという間に炎上、タダでは済まなかったレベルの
対応だと思うのだが。この父にしてこの子だ。

JCO事故は1999年9月の事故だ。
それから2011年まで10年以上の時が在った。
「いますぐ代替エネルギーというわけには…」
これは、原発事故後も繰り返し言われて来た言葉だ。
では、いったいいつになったら、誰がそれに着手しようというのか。
それすら語れず、事故という事実があったにもかかわらず、
「地震では壊れていない」「女川は大丈夫だった、福島だけで
危険というのはおかしい」といった理由で、再稼働。
まるで何も起こらなかったかのように
鼻血も子供の癌もスルーして癌の情報は国が今後全て「一元管理」
するというのだろうか。
東海第二原発も電源喪失で冷却に数日かかり危機一髪だったというのも
あまりに知られていない気がする。
しかもそこの防潮堤の高さ増設工事が完了したのが震災の2日前で
その70センチの差でギリギリセーフだったというではないか。
なんというか、それでも推進って言える政治家は
地球人がガミラス星人になれるとでも考えているとしか思えない。

表ではほんとのこと言わず、適当に会議をやり過ごし、
ツイートでうっかり本音発言、炎上してる
何の仕事してるかわからないみっともない税金泥棒の先生方を見ていると
病のさなか、引き際まで演じきった一女優の矜持が眩しい。
国民を守らず自分の利益や名誉ばかり追っているのが政治家ならば、
ほんとは税の不払いと、ストライキが一番効果的なんだろうなと
なかなか出来ない事をふと夢想する全然爽やかじゃない秋のこの頃。

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答えはツートンカラーのカササギ。福岡には前はこんなにいなかったんだけど韓国から来てるのかな
飛ぶ姿は少しオナガにも似てるが同じカラスの仲間だから?




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やっぱり修羅の国?いやいや。

放生会は全国あちこちの寺社で行われる行事だが
「ほうじょうえ」ではなく「ほうじょうや」と呼ぶのは
福岡の筥崎宮独特の言い方らしい。

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参道から入れる迎賓館のレストラン。こんなナリで入っていいのかと思うような
綺麗な和モダンの店内からは綺麗な庭が見えた。表の賑わいがウソのような落ち着きだが
店内のBGMが全く落ち着けないJ-POPだった。


筥崎宮はJR鹿児島線の博多から2つめの箱崎駅から
歩いて10分程の場所にある。
そこの放生会にはもう何十年も前に行ったきりだ。
筥崎宮の放生会は博多のどんたく、山笠と並び
三大祭りとか言われる程人出の多いイベントらしい。
そう聞くと人混みが…と敬遠してしまうのだが、
秋らしいカラリと晴れた週末、混雑ぶりを確認しに行ってみた。

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レトロな文句が並ぶ「東京ケーキ」の包装紙。
東京出身の家人は「東京ケーキ」勿論知りませんでした。


本来無駄な殺生を戒める放生会、宗教的目的より
すっかり「沢山の露店が楽しい」ので有名なイベントの感があるが
毎年違う意匠が楽しい素朴な土製の「おはじき」
元々ここらで生姜を作っていたことにちなむ「新生姜」
そして「博多チャンポン」が名物だ。
「チャンポン」は麺のアレではなく、浮世絵にある、ワイングラスみたいな
形のガラス製のおもちゃのことで吹くと鳴る音からこの名になった…らしい。
一般的には「ビードロ」と呼ばれる物だ。
しかし実際ぞろぞろと参道いっぱいに連なる屋台を見ると、
その「チャンポン」を売っている店はかなり少なかった。
新生姜の店はいくつかあったが。

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「時間のたてばたつほどおいしい事は日本一」って信じていいのか?

あとは殆どがイカやとうもろこし、焼き鳥等のおなじみの店だった。
新生姜もスーパーで買えば安いものが、そりゃ割と大きくて
葉付きのいいものだとしても生姜に¥1000も¥3000も
出さないよ…と思ったのだが、(店によっては¥500〜)
それでもどこにでもあるメニューの露店ばかりではないという意味では
放生会らしくて見る分には楽しい。

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「ベビーカステラ」ともいう、コレが「東京ケーキ」 経木がたまらん
経木に小さな丸いお菓子というのは昔小倉にあった饅頭を思い出させる
しかし東京ケーキはなぜか「わかもと入り」と店には書いてあるのが常なんだが…

「おはじき」はとても人気で、実際写真を見ると欲しくなるのだが
人気すぎてあっという間に売り切れる。
数に限りがあり、露店で売るものでは無いので前々から並ぶのだそうだ。
毎年テーマがあって、今年は「九州の祭り」で、各県のおはじきを
並べると九州の形になるという楽しい工夫がされている。
豪華列車「七ツ星」の形のおはじきがあるのもなかなかだ。
放生会が始まった日から早速ネットオークションに出されていて
最終落札期日までまだ5日あるのに既に元価格¥3000の3倍以上の
価格に跳ね上がっているのを見ると、その人気っぷりがわかる。
うーん、でも確かに毎年違うっていうのがいいですなあ
今年の、とてもいいなあ…高いなあ…

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今年は9/12〜18まで。期間中の人出は100万人とか。えええ?

そんな露店の賑わいを見ながら、いかにも「修羅の国 福岡」
らしいのを1つ紹介。
それは…楼門。
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屋根に鳩ぽっぽがお休み中の平和な光景だが…

…に掲げられている書の4文字。

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「敵国降伏」と、やはり福岡は昔から修羅の国だったんかー
と思わせる穏やかではない言葉がそこに。
見た時は目を疑った。
でも、元寇で被害を受けた地域であれば、これもさもありなん…と
ある意味納得しつつ、この4文字は武力ではなく
徳でもって相手が自ら収まることでめでたし、を願う言葉であり
「覇道」ではなく「王道」を意味する…というようなことを知る。
ナルホドデスネー
しかしいきなりこの文字を見ると、ちょっと迫力があり過ぎる。
これが「武力でくる敵には武力で」というようなことに
「解釈」が変化しなきゃいいんだが、現実の世界で…と
安保の事がちと頭をよぎり、宮の外に出るとすぐ近くに教会が。
1952年に建てられたらしい表示があった。
ちなみに箱崎駅の近くにはモスクもある。箱崎から吉塚の辺りは
アジア系の人達が多く住むので知る人ぞ知る本場カレーの店があったりする。
なかなか宗教的にカオスだ。

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80年代に観たイギリス映画「マイ・ビューティフル・ランドレット」で
移民の弟が一緒に国へ帰ろうと言う兄に「国は宗教にカマを掘られたよ」
と言うシーンがある。観た最初は意味がわからなかったが、
その後その国へ旅行へ行き、ほんの少しだがその意味がわかるような気がした。
その国の列車の中で乗り合わせた地元のインテリ男性から
「我々の国は醜い」と吐き捨てる様に言われた時には返す言葉が無かった。
日本は主に仏教的なアレコレが気付くと根ざしているとはいえ
日常生活でそれが足枷になるようなこともなく、かなりユルいと思う。
なんたって神仏習合したくらいだし。
でもそのくらいでいいと思うのだ、日本人は。

宗教によって敵対し宗教の名で人を害する、宗教で縛られる
そして政治的な権力者が宗教を利用する
そんなことになってほしくないもんだなあと思いつつ
涼しい夕方の風が吹きつつも西日の差す通りを
焼きたて「東京ケーキ」を抱え、博多駅まで歩いたのだった。
(筥崎宮から博多駅まで一応歩けます。が…涼しい時がおすすめ)

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迎賓館の入園料¥200の庭園もちょっとひかれたが、
レストランへの小径が充分いい感じだったので割愛。ゆっくりしたい方はぜひ。

酒粕と味噌はもっと常温熟成されるべき

こっちに来てから毎年秋にナスの粕漬けを作るようになった。
といってもやっとこの秋で3回目なのだが。
しかし心配していた虫の発生や腐敗も全く無く、
初年度に美味しく出来たのでその次の年は容器を2つに増やした。
甘めのが好みの家人用には塩分を減らし味醂を足したレシピ。
味を変えるにも容器が違っていると便利だ。
万一腐敗が起こっても被害が半分で食い止められる。

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時期には白いの緑の丸いの長いのとにかく色んなナスが出るので味比べに混ぜるのが楽しい。

閉店してしまった、この近所では珍しいマニアックな
品揃えのスーパー「マルシェ」で、すっかり茶色になり溜まりが
滲む粕の大袋を目にし、そうか粕漬けもいいなあ、と
ぼんやり思っていたところに、「傷ナスの粕漬け」が
なにやらとても身体にいいらしい、というのを聞き
そんじゃひとつやってみるかね〜と始めたのが最初。
以来、やみつき。
ナスを噛むと古漬けでもじゅわっと水気が出て来て
もうなんともいえない深みのある味、たまらん。
というわけでまさに今日、今年分のナス、3回目の粕漬け作業を終えた。

粕漬けといえばポピュラーなのは白瓜だが東京ではシーズンに
やたらと高いのが少しだけ出てすぐ終わっていた。
こちらではらっきょの次に地元農家の白瓜が山と出回る。
そしてその時に白瓜の横に漬け物用の粕の大袋が並ぶのだ。
もちろんぱりぱりとした瓜も美味しいし母親が昔
大きな桶で粕漬けにしていたのは白瓜だったのだが、
季節にもう投売りのように出回るナスを見ると、
こりゃ漬け物に丁度いい、という気になる。

しかも傷ナスがいいとくれば、さらにお安くあがるのもうれしい。
なんでも栽培中枝などで擦れただけですぐ傷になるナスは
傷を治す時に抗酸化作用のある物質を出すとかなんとか
そんな理由だった気がするが、じゃあその傷部分も削がず使う方が
いいのかどうか、そこがイマイチよくわからない。
でも古漬けにするなら多少の皮の固いのは問題無い。
ヘタだってそのまま漬けるのだから。
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これ去年漬けたナス。この歴戦の強者っぷり…こりゃスーパーには絶対出ないわ…

まあとにかく夏から秋の旬に、トレトレだが傷のあるナスを
地元農家コーナーで買い、塩でもんで一晩置く。
で、翌日好みの分量の塩、砂糖、好みで味醂を混ぜた粕と
ナスを袋に入れて、タッパーに入れてそのまま常温でねかす。
これだけで、あとは粕がお仕事をしてくれるのを
じっくり待てば美味しくなるというのがすばらしい。
発酵万歳、微生物万歳だ。

しかしこの漬けこむ時、つまり秋ナスのシーズンに
粕の大袋が店頭に無いことが多い。
白瓜のシーズンが終わると、大袋の酒粕は何処へか消え去ってしまう。
だからいざ漬けようとしたら割高な小袋の粕しか見当たらない。
忘れない様に白瓜の頃に買えばいいのだが、ついそれを忘れる。
今年は運良く閉店するスーパーの売りつくしのおかげで
今の時期でも取り寄せることなく大袋が買えた。

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買って10日ちょっと常温でおいた酒粕を掬ったところ。表面はベージュ、中は薄ピンクに変化して来てます

で、お店では冷蔵されている酒粕だが、ナスを漬ける時は
常温で放置するので、結局大袋も常温になる。
でも全く問題無い。
熟成が進み、色が茶色に変化して味も酸っぱみが増すが
腐敗するようなものではない。
これは本来味噌も同じ、な筈だ。

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次にその粕に好みの分量の砂糖(うちでは黒砂糖)と塩を入れて良く混ぜる。

味噌は九州の白っぽく甘い味噌よりも中部や関東系の赤い酸味のある味噌が好みで愛知の八丁味噌なんて大豆と塩だけでなぜあんな味になるのか不思議に思うほど、ほんとに美味しいと思う。
しかしいかんせん良いお値段なのと、水分が少ない八丁味噌は
味噌汁を作る時になかなか溶けてくれない。イラチな自分には
それがプチストレス。
なので赤みそを買って賞味期限が切れてもしばらく置いておく。
店で既に上の方が濃い色になったものを買い、更に家で数ヶ月。(常温)
アカダシのような色になったものを「味噌様」と崇め奉って味噌汁に使っている。
実際アカダシのような風味になる。
(ただし熟成に向くのは変なダシ入り味噌や甘味料その他モロモロの添加物入りではないストイックな味噌)

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1年ナスを漬けた、昨年の酒粕がコチラになります これは別の容器に移して次のお役目に。

そんな「常温で熟成→よりおいしく」は粕もそうで、
ナスを漬けた粕は一年後すっかり柔らかく、濃い色になるが
これ、翌年も使えるのかなーと新しい粕と半分ブレンドしてみたら
全然問題無かった。
残り半分は、キュウリや大根など水が出易い野菜を
一夜漬けにする用や、小分けして魚の粕漬け等一回きり用にも使う。
さすがにこれは冷蔵庫へ。
おススメは木綿豆腐。数日漬けるとしっかり味が沁みておつまみ向き。
そんなわけで、前年度のナス漬けに使った粕も無駄にはならず
むしろ深みを増した粕の味が他のものにも使えてアレンジが楽しめる。

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漬けて3ヶ月経った頃。少し酒の風味が残るが酸っぱみもあって美味しい。

ちなみに、この古漬けの粕と麦味噌をそれぞれ小分けして
冷蔵庫でキュウリなど漬けたりしていたのだが、
その容器をうっかり半年以上冷蔵庫に入れたままだった。
で、開けてみたら味噌のほうは一部カビコロニーが出来ていたが
粕の方は全く何の変化もなかった。
漬けた物の水分も加わっていた筈なのに変質していない。
粕のポテンシャル、恐るべし。

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漬けて366日経ったナス。と○やの羊羹のような色。味もたまらんコクがあります

あとをひく蕎麦

東京にいる間、蕎麦の名店といわれる店には
一回しか行った事が無い。そしてそこの味は…忘れてしまった。
上司にお昼に連れて行ってもらった別の浅草の蕎麦屋は
下駄や草履というより作業用白長靴が似合いそうな
まるでラーメン屋のような感じの、庶民的な店で
(こういう店こそが美味しいに違いない)と期待したが
しかしそこも蕎麦の味の記憶が無い。

記憶にあるのは、上司が頼んだおつまみの単品「海苔」。
切った焼き海苔が数枚小皿に乗ってるだけのソレが
数百円もして、一体この1枚がいくらだ?と驚愕した。
味もフツーの焼き海苔だった…気がする。
小倉駅の新幹線改札脇の九州土産店で売っている、
初摘みの焼き海苔だったらあのお値段も渋々納得するのだが。

酒呑みならば蕎麦屋では日本酒とこれらイキなアテが必須なんだろうが
自分はうどん文化圏出身で酒呑みでもないので、
麺のサイドメニューにはおでんやおいなりの方がいいと思える。
だからいわゆる蕎麦っ喰いでは断じて無いし、
ドコソコの蕎麦がどうこう、という本は絶対手に取らないタイプだと
まず断言する。

そんな自分が多い時は週一で行っている蕎麦屋が何故かある。
ここの近所に用事があるからというのもあるが、
帰りについ寄ってしまうのだ。

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どんな田舎に住んでるんだよと思われそうですが緑地として保存してある場所ですよ

仁伊島 古賀店というお店。
どうやら博多にある同名のお店の親戚筋(?)らしい。
最寄りはJR千鳥駅で徒歩13分くらいか。車なら3号線の
千鳥パークタウン南で曲がり千鳥駅方面への道に入ったらすぐ、
玄界高校の向かいにある。

前述のとおり蕎麦っ喰いではないので難しい事はわからない。
なので蕎麦っ喰いの人から見れば今更な感想だと思う。
でも、白っぽい上品な蕎麦でちゃんと蕎麦の味がする、と思ったのは
自分の経験(乏しいですが)ではかなり貴重。
どっちかというと強めの蕎麦の香りが好きで韃靼とか黒い色の田舎ソバの方が
好みだったのだが、白いのも美味しいと思えたのはうれしい。

そして、ここの蕎麦が個人的にあとをひくのは
おつゆが美味しいということ。
東京では汁蕎麦は難易度が高かった。
たいていお汁の甘辛度合いが強くて、自分にはちょっと
「味濃過ぎで出汁の味がわからん…」という事が多かったのだ。
だから自分でツユにつける度合いを調節できる冷たい蕎麦のほうが
初めて入る店では安全だった。
それでも、そば湯を飲むには蕎麦ちょこに大量に残ったツユがやはり濃すぎる…
なので湯のみにそば湯を入れて飲んだりしていた。

このお店の汁蕎麦は、そんな「おつゆの味が濃すぎる」と
思う人にとってはうれしい加減だと思う。
そもそもここに入ってみようと思ったのは、
朝厨房の窓から漂う、出汁のいい香りが気になったからだった。
かつお臭が控えめ、干シイタケ(だと思うんだが…違ってたらすまん)の
上品な出汁でやさしい味。味の濃いのが好きな男性には汁蕎麦は
ちょっと薄いと感じるかもしれないが。

メニューは、温そばが「かけ」¥380〜「天とじ」・「鴨南」¥830の価格帯
(他たぬき・月見・とじ・鳥南・親子・山かけ・天ぷら)
冷蕎麦が「ざる」¥550〜「鴨せいろ」¥1100の価格帯。
(他大ざる・冷し・おろし・ざるとろ・天ざる)

ご飯ものは親子丼はじめ確か3種類ほど、それぞれ¥300台の
ミニ丼やいなり¥150があるので、蕎麦の安めなのとそれを
頼む事も多い。(蕎麦の量が決して多くないのでこれが丁度いい)

「おろし」は朱の器にカマボコ、錦糸卵などがちらし寿司のように
数種類の具が乗っていて、地味な色合いを想像していたら
ちょっと嬉しい誤算だった。
ひとつ難を付けるなら、おにぎりが無いことだろうか
「うどん屋のおにぎり」は研究に値すると思う程美味しく感じる事が多く
麺よりおにぎり目当てで行ってた店もあったくらいだ。(東京での話)
(もちろん例外もある…こっちの某Sチェーンはおにぎりが温かくない…
味が沁みてる麺を食べるのだからおにぎりはどっちかというと
白ご飯に焼き海苔希望だが、きっと福岡では鶏めしおにぎりが主流なので
自分の希望は少数派なんだと思う…

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もう野ブドウの実が色付いてきた。配色が贅沢で子供の頃から好きな蔓草。

開店当時ゴールデンウィークが重なって慣れない接客などで
対応が…という評価を以前見た事があるが、
今行くとさすがにそんな事はなく、店内も清潔で落ち着けるし
なにより蕎麦屋にありがちな妙な敷居の高さや
「ウチはこんなにコダワッテマス」とギンギン主張しているのが無く、
ふらっと寄ってフツーにいただける、手頃感が落ち着ける。
案外、そういうのは貴重だったりするのだ。
トイレにみつをの額が無いのも個人的に○。

昨年すぐ近くに資さんう○んがオープンし、なんかちょっと
安さに押されてお客減ってないか…と心配になったこともあり
今回柄にもなく蕎麦店の紹介記事を書いてしまったが
どこもチェーン店ばかりになり、個人店が無くなるのは
味気無いじゃあないですか。それじゃなくても光陽台の近所に
あった石臼蕎麦の店がいきなり閉店しちゃってトホホ…なんだから。
蕎麦専門店はうどん文化圏ではなかなかキビシいだろうが
頑張って欲しいとヒソカに応援しているのだった。
こういう記事は食べログに書け、と言われそうだが
そのために会員登録、ログインして…ってなんか面倒だし
そんなわざわざ評価記事書く程食べ歩きしてないから。

蕎麦は、母親と近所のスーパーに買い物に行く時にたまにお昼を兼ねて
店に行くことがあった。「お父さんは蕎麦わざわざ食べに行かないし
一緒に行っても落ち着かんからねぇ」
父は母との病院帰りに資○んうどんに寄ることはあっても
蕎麦屋は何かスカした感じがするのか、行く事はなかった様だ。
もともとちょっと手軽にそこらの店で済ます、ということの少なかった
母なので、娘と外の蕎麦屋で食べる、その時間が今にしてみれば
母にしてみればちょっと楽しい息抜きでもあったのかもしれない。
そんな訳で蕎麦を食べるとそういう記憶がよみがえる。

席は4人用が3つに6人用が1つ。
こじんまりした店だが壁に架けてある和紙の額や、
季節でこまめにしかしさりげなく替わる鉢の趣味も控えめでいい。
賑やかなチェーン店もアリだが、こと蕎麦に関しては、
たまにはこういう、気負いの無い、でも美味しい落ち着けるお店で
ゆっくり楽しむのもいかがでしょう。
(ちなみに今日行ったら鉢植えがワレモコウと菊になっていた。
自分好みの渋いチョイス。ううむ秋ですねえ…)



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プロフィール

くろけろ

Author:くろけろ
ケロをこよなく愛する玉川上水ほとりの住人です。
庭をヒキガエル様の根城にしていただきたいけど
目下果たせず。

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