かはづ草紙

玉川上水のほとりから玄界灘近くに移動しました

最近観た映画②「スノーデン」 

「沈黙」の後も観たかった映画があった。
オリバー・ストーンの「スノーデン」。
数年前非常に話題になった、あの彼に取材し製作されたとあれば
とても興味ある。

が!「沈黙」の時にガラ空きだった近所の映画館
(これがあるイオンモール自体は客は入っている)
で上映してくれれば近くていいのだが、何故か上映予定に無い。
「相棒」やるならこっちをやれよと言いたいが、調べたら
「スノーデン」自体、どういうわけか福岡での上映館がオソロシク少なかった。
モールに入ってるTOHOシネマ系では殆ど全滅のようで
福岡では全部で2、3箇所しかなかった。
なので天神ソラリアの上にある映画館へ行ったのだが、ここも60名と
収容人数が少ない場所。
そんなにみせたくないんかと勘ぐってしまうではないか…

とにかく、福岡一の繁華街天神だけあって60名のシアターは
埋まっていて安心したのだが、上映の場所が少ないというその時点で
なんかもうフェアじゃないというか、残念になる。

映画の感想は…
まさに「事実は小説より奇なり」で、帰宅したら
PCのカメラに絆創膏を貼りたくなる。

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ちぎって投げたような雲ぽっかり。今冬は福岡にしては天気がいいような…

ここでうだうだ言うより、とにかく観て欲しいのだが、
なにせ自由の身ではない彼に取材し、彼が話した事だけを映画化したという事情から
監督の創作が入れにくかったのではと感じた。
事実を元にした映画だが、スノーデン自身全てを話した訳ではないだろうから。
かといってスノーデンと反対の立場の政府機関に取材は厳しかったらしいし
(スノーデンのいた機関に取材を申し込んだらパンフレット送られて来ただけで終わったらしい)
視点があくまでもスノーデン側からの一方的なものになる。

なのでドラマ性等の「映画」としての創作の面白さという点では
ちょっと浅いというか、恋人以外のスノーデン氏と家族の関係とか、
監視社会の現実やスノーデンに命令する側の人達の描写についても
もうちょっと説明してほしいところとかちらほらあった。
人の生活を覗く違法行為や一般人を陥れたり、誤爆で人を殺す可能性などの
エピソードが語られるが、インテリ右翼のスノーデン氏がすべてを捨ててまで、
国家的機密を盗み逃亡するに至る理由と納得させるには、映画の描写はちょっとぬるい。
そのかわりテンポよくどんどんと話が進む。退屈する暇がない。

俳優より実在の一般人のスノーデン氏の方がイケメンなのがなんともいえないが
それでもこの主演俳優、よく化けている。雰囲気が似ているというのか…
見所の1つ、情報をコピーして持ち出すシーンがハラハラさせられるが
つくづく同僚には恵まれてたのね、スノーデン…と思えてしょうがない。(以下ネタバレ)
靴でとっさに隠してやる同僚(正直これはどこまでホントなのかと…
絶対うっかり踏んでしまいそう。すごい動体視力)は頭も切れる上に
手話でもジョークを飛ばすクールガイだし、
もう一人のオタク同僚も、勘付いてたんだろうが、
休暇の言い訳のアドバイスまでして見送るという…
この同僚達がその後どうなったのかも心配になるが。

映画の最後の方で、トランプが「スノーデンは死刑だ!」と
主張してる画面がちょこっと映るのだが
最近になって、ロシアがスノーデン氏をアメリカへ
「売り渡す」という話が出てて、なんというタイミングだろうと
思うわけですが…
トランプもロシアの某コワいトップの方も、どこまでがオモテと裏なのか
まったくわからないから、なんとも言いようが無いけれど。
何を信じたら良いのかがわからなくなるというのも、この映画で
描かれている事だし、そういった現実の中一部の人間だけが
不足のない暮らしをしてるのもまた現実で、いろいろ考え出すと
わけわからなくなるのが「事実を元にした」話のこわさ。

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既に2/4にはこんなに菜の花が。

気付けば福岡では2月25日現在上映館はたったの1館。
駅ビルにハンズやマルイが入ってても
マフィアみたいなファッションの某政治家が支持される土地柄が
こういう所に出てるんじゃないかと思ってしまう訳です。
なんでこんなこと言うのかというと、
上映打ち切りの圧力があったとか無かったとかいう話が囁かれてるから。
現在上映されてるから打ち切られずに済んだんだろうが、
もともと上映館が少ないのにそこまでやるってどうなの。
いや、映画も娯楽であって需要なければという理屈はわかりますが
今回に関してはどーもね。

恐ろしいのはこの話がフィクションではなく現実に起こった、
そして現在進行形の話であって、
もっとこわいのはその映画にどう考えてもシカトしたい圧力が
かかってるなーとわかる対応がされてること。
アメリカ本国でも監督への記者会見は冷淡だったようだが
日本もそれを踏襲している。

学校や会社といった何らかの組織やグループ、あるいは宗教もそれに入るだろうけど
そういうものに属してその中の規則にのっとっている暮らしの中、
いやそれは明らかに理不尽だろう、とか人としてそれはおかしな考え方だという事があった時
個人はどこまで自分の信条を通すことができるのか。
おかしな方向ならばモンスター扱いだが、そうでないまっとうな疑問の時に
対応してくれない組織なら、会社ならブラック扱い。
でもその相手がヘタしたら人権保護をしてくれないような「国」ならばどうするか。
今の日本にあてはめて考えても、とっても起こりうる、コワい話。
なんたって教育勅語を唱えさせる幼稚園に「感銘を受けた」首相夫人が名誉校長に
なれるんだから。(そんで問題になったら逃げたけど。ゴミを埋めるわ
土地取得の経緯疑惑だわ何が日本人としてのアイデンティティ教育なんだ?)
フツーだと思っている事に疑問を持つことは大事だし、それに圧力を
かけてはいけないと思う。

映画は娯楽と言われればそれまでなんだけど、
たまにはこういう映画も、はなから「陰謀論だ」「反日監督の映画だ」
などと喰わず嫌いせず観て欲しいと、
そんなふうに思った「愛国」幼稚園絡みの疑惑に
「レッテル」という言葉を使うのが好きな首相がキレてる今日この頃。

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Comment

Name - ねこ  

Title - 国有財産

厚生年金の施設のときもそうだったが、二束三文で売り渡して、血税を返せ!!!と、言いたい今日この頃。
民間企業では、考えられない杜撰さですな。
2017.02.27 Mon 00:41
Edit | Reply |  

Name - くろけろ  

Title - 

文春砲がそろそろ来るのではと思いますが。
庇ってくれる人がいるから彼等はやりたい放題なんでろうけど、いい加減にしてほしい。
2017.03.01 Wed 19:19
Edit | Reply |  

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