今の時期は鳥がせっせとヒナに餌を与えている。
最寄り駅の通路の屋根に、今年はムクドリが
集団で巣をかけていた。

それで、最近駅前の上水沿いでやたらとムクドリが
虫をくわえて歩いているのに出くわす理由が分かった。
緑道に落ちている葉っぱをくわえて
飛んで行く親も見た。巣に使うのだろう。

今迄は、そこはドバトが居着いて
糞害がひどく、通る気になれなかった階段だったが
駅側が鳩よけに鉄骨の隙間に粘土のようなものを
詰めたのがきいたようだ。

以前自分達が営巣していた場所に、ムクドリが
集団で来てしまったので、まだ数匹残っているドバトも
なんとなく居心地悪そうに、狭くなった場所で身を屈めて
ムクドリの餌やりを横目で見ている。

CA2808460.jpg
←のあたりに親が入って行くんだけど下からは全く見えない。

しかしムクドリは成鳥も飛び立つときにキュルルッと
鳴いたり、木の実を集団で食べに来る時にはかなり騒がしく
鳴きっ放しの鳥だが、ヒナも負けず声が大きい。

カラスに負けず無事巣立って欲しいものだ。

そういえば、数年前隣家の2階の戸袋で営巣していた
シジュウカラだが、ソレ以来そのお宅では雨戸を締めずにいるのに
ここ数年そこでは営巣していない。

ちょうどパソコンに向かうと巣にくる親がよく見えていたが
巣立ちの時になって急にカラスがやって来るようになり、
カラスはなんと頭のいいことだと驚いた。

いかにもかぼそげな若鳥の声がすると、
すぐに聞きつけて、巣から飛び立つのを
そのままいただこうとばかりその家の屋根からうかがっている。

敵はカラスばかりではなくカラスもまた
このあたりの高い木で営巣していたり、生きるため
必死なんだと分かっていても、なんかシジュウカラのほうを
応援したくなってしまう。

今年もシジュウカラの、ツピツピいう盛んな鳴き声が響いているが
ヒナの声が聞こえない。
すぐ近くで営巣していないというのもあるだろうが、
家の周りでは毎日のように雄が得意げに鳴きまくって
雌を呼んでいるのに、(あの自信あふれるさえずりは絶対そうだ)
ペアリングに至らないのだろうか。

実際、異常な羽ばたき音がしたと思ったら
2羽のシジュウカラが目の前で争って飛んでいた。
縄張り争いのような、雄同士の戦いをまだやっているということは
ヒナ以前の状況なんだろう。

…と思っていたら、夕方、ツピツピとは違う鳴き方になり、
窓から見ると家の前の電線に2羽のシジュウカラが
互いに鳴き交わしていた。
だんだんと距離が狭まり、こりゃやっと嫁さんゲットか?
と期待したのに、いいところまできて片方がふいっと
いなくなってしまった。

SC_0278.jpg
これが、最近家の周りでアピールしてる雄(多分)
雄のほうが、首もとの黒い三角というか菱形の部分が大きいらしい…


しばらく片方が残ってそこで鳴いていたが、
どうもうまくいかなかったようで
それからも毎日、集団見合いよろしくエゴの花に来たり
いつもの電線の場所でアピールしているが、
その先の変化が見られない。

ニンゲン以上にシビアな世界なんだろうが
鳩でもシジュウカラでも、
雌にアピールしてた雄が、雌に逃げられた時の
きょとんとした雰囲気は物寂しくも
見てるほうはちょっと笑える。

とはいえ、もうすぐ6月、なんとなく
行く先が決まらないように見える雄を勝手に
心配する今日この頃なのだ。
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