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くろけろ

くろけろ

福岡の玄関口、博多駅の駅前広場で
12/25までクリスマスマーケットをやっている
(初の試みらしい)というチラシを家人がもらってきたので
いろいろ懸案事項が片付いた後の23日に、行ってみた。

博多駅のそのクリスマスマーケット、なんとなく
チラシを見ているとおそらくはとっても大規模という感じでも
ないのかな…それにドイツとは言ってるけど、
品揃えは必ずしもドイツばかりということでも無さそう…
という雰囲気が伝わって来た。
来年につながるかどうかは今年の集客数にもよるんだろう。

何にしても見てみなくては。
そういえばアジア美術館でジブリ展やってるらしいし
まずはそっちへ行くことにした。

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福岡アジア美術館は博多座の隣にある。
暑い寒いが気にならない季節であれば、博多駅から
歩いて行ける距離だ。今回は行きも帰りも歩いてみた。
今回のジブリ展は「レイアウト」というものの展示だが、
絵コンテから実際の作画に入るための、各シーンの
画面構成、背景と動く部分の指示、設定などを含む
カットのことを指すらしい。
紙で鉛筆で描かれたそれは、消しゴムでごしごし消した跡もそれほど
無いように見え、これだけのものを鉛筆でよどみなく描いて行ける
プロの技というのを間近に見れて嬉しかった。

常々、ラフな絵コンテから作画するのは誰が
どうやってやるのだろうと思っていたが、
通常は担当アニメーターが描くところ、
宮崎駿監督の場合は、監督自らがレイアウトを描くことがあるという。

宮崎監督がジブリ設立よりずっと前、「アルプスの少女ハイジ」に
携わる時に初めてこのレイアウトを描くようになったらしいが、
当時はまだ「レイアウト」という言葉もなかったという。
当時のアニメは、放映話ごとに担当者が変わるのが常で、
そういった一貫した構成や設定というものはハイジが初なのだそうだ。
(カタログを買っていないので記憶違いあったらスミマセン)

ハイジが長い事、日本製のアニメだと地元ヨーロッパの国々から
思われていなかったという話もうなづけるが、確か作成にあたり
実際に彼の地へ事前取材に行ったという話を聞いたし、
そういった準備がレイアウトに活きて、一貫した世界観を表現することができたのだろう。
今、近隣諸国のアニメの荒唐無稽さを嗤う人達がいるが、
ほんの3.40年前までは、日本のアニメだってなかなかおかしな
設定、クオリティのものが沢山あったし、原作のマンガがそもそも
時代背景や設定というものに、今ほどこだわってなかった。

当時、ハイジでスイスが夢の国のように思えたものだが、
あまりにも真に迫っていた(ように思えた)ので、スイスという国への
イメージも、なかなかハイジ以上にならない気がするのだ。
ほんとに、子供の頃の印象や記憶というのは、強烈なものなんだと思う。

「ジブリ展」ではあるが、ジブリ以前の作品、前述のハイジに加え
未来少年コナンや母をたずねて三千里のレイアウトもあったりで、
アメデオ、なんと懐かしいと観ていたら、
カップルが「ここらへんは知らないな〜」と言っていた。
思わず”コナンは素晴らしいので是非見て下さい”と
言いたくなったが、いきなりコナンと言うと別のコナンと思われそうだ。
そりゃ年代が違えば観てないのも当然だ。
実際自分も、全てのジブリ作品を観た訳じゃないし。

ハイジの頃のレイアウトは週に300枚を宮崎監督が描いていたそうで
単純に週6日、一日10時間としても5枚/時。
シーンによって違いはあるだろうが、
このレイアウト、それこそ細かい人物や植物まで描き、設定してある。
別の作品例では庭先の植物はジンチョウゲとか、
畑に植えてある作物はヨメナにサトイモ…だとかの指定までしつつ、
どの背景をどうする、コレをこの早さでこっちに動かす、といった指定も。
そんなクオリティを1時間に数枚も描けるのか?
当時のアニメーターの労働環境を考えると(今も厳しいのだろうが)
それこそ休みなく描き続けていたのだろうが、
プロは仕事が速くなければ、という話に納得しつつも
そんな中どこまで自分のこだわりを追求できるのかということになると
おそらく宮崎監督は相当なものだっただろうと思う。

アトリエに合宿の際、若手に料理を任せられず、いろいろ指示出しして
結局自分で作ってしまうというエピソードからして、
「自分が出来る人は人に任せきれなくて自分で全部やろうとする」
という、よくあるタイプの上司なのかなあという気がする。

宮崎監督が派手だから高畑監督はちょっとスポットが
当たりにくい感じがするが、公開された「かぐや姫の物語」は
自分には、「風立ちぬ」より見応えがあるように感じた。
風立ちぬは、夢と現実の境界線の描写がすばらしかったし
あの主人公はほとんど宮崎監督が自己を投影したのではないかと
そんな風に思えた。何かに打ち込む言ってみればオタクな天才を
描いた話で、ある意味非常に趣味性が高い。
題材からして大人向けで、子供にはわかりにくい話もあったと思う。

かぐや姫のほうは誰もが知っているおとぎ話を
題材にしながら、長い上映時間まったく飽きさせる事がなく、
線一本を紙に描いて、それを動かすアニメーションの
原点みたいなもののパワーに溢れていた。

というより逆に、ジブリのすばらしい背景と、
その上で動くべた塗りの人物の表現の差を時々感じていたから
(これは仕方ないんだけど)そういうのが気にならない表現に
古くて新しいアニメーションという(実に月並みですけど)
感想を持った。
声の演技も良かったと思う。

あらためて、彼らが製作に参加したアニメを見て育って良かったと
本当に思う。

それこそアニメーターなんて「マンガ屋さん」としか
認知されていなかった頃からこういう才能と実力のある制作者が
劣悪な労働条件でやってきて、今や世界に誇るアニメ大国。
なのに、クールジャパンとかバカな政治家が言ってるだけで、
過去の作品の展示のハコモノ建設とかそういう話ばかり。
きっとアニメ業界は衰退するんだろうなあ
という気がしてならない。
こういう事に国が何かしようとするとロクな事はない。

数十年前から日本のアニメの製作現場では近隣の国の人達が
協力スタッフとして働いている。当時キャプテンハーロックで
そういうスタッフの名前が沢山あったのを記憶している。
そんなこともあってかどうか、こーゆートンデモナイ作品が
東南アジアに輸出されてたりするのだが…仁義をわきまえない一部の
困った人達の仕業と思いたい。

これ、殆ど同時期に作られてたってのが…

かつての協力スタッフの人達が今は指導者になり、
技術も進み、人口比からして天才肌が沢山輩出されそうな
お隣の大陸作品がそのうち世界的大ヒットを生み出すようになるだろう。
そうなった時にも、日本のアニメはおそらく他の国には真似出来ない
繊細な表現や徹底的な考証で生き残れるかもしれないが、
アニメが産業として成り立つのが今現在でも飽和状態で厳しいというのだから
もしも国がクールジャパンを本当になんとかしたいのなら、
博物館建設的な事ではない手助けのほうが大事なんじゃないか
と思う。
でないと、才能はお金があって機材もあってチャンスもあるハリウッドとか
あるいはお隣の大陸とかに将来流れて行くだろう、きっと。
少なくとも、ジャパンエキスポにジャパンじゃない所の
作品で商売させちゃ、いかんでしょ。

と、アニメ系の話になるとつい長くなるのがオタクのくどい所。
会場を出るとシールがあって、「オリジナルマックロクロスケを描こう」
と、壁に貼って良い様になっていた。
ジブリ展とはいえ、クリスマスが近いせいか、レイアウトという
マニアックなものの展示のためか、お子さんはそんなにいなかった
のだけど、壁を見るといやいや、それはマックロクロスケじゃなくて…
というモロモロが多々潜んでいて笑った。

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違和感の正体。

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いやいや、だからね。マックロクロスケをだね。

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…うまいなふなっしー。そのまわりはナニ。

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博多駅前は寒い中人がイルミネーションとステージを観に集まっていて
自分達もホットワインとドイツ風なソーセージプレートを試してみた。
でも福岡のはずれの方でリーズナブルな食事に慣れてると
このお値段はちょっとどうかなあ
もうちょっとボリューム欲しいなあ
ドイツというのももうちょっと前面に出して欲しいなあ
とかいろいろ思ったりもしたけど、年に一回、こういうのも
悪くない、かもしれない。
木製のサンタグッズのお店は、なかなか可愛かったので
ドイツのマイスターの素朴な味の細工を見たい方は来年また
開催されるのであれば、一度お試しあれ。

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最終更新日-0001-11-30
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